2016年6月13日月曜日

中学校の英語の先生に質問

 久々の投稿となります。のんです!現在4年生の担任をしていますが、6年生の担任の先生のご厚意で6年生の外国語活動の授業も担当させていただいております。
 私は中学校に入るまでに英語が好き!楽しい!と児童に感じてほしいと思い授業を考えています。中学校の英語教員は小学校の外国語活動にどのようなものを求めているのか教えてほしいです。
 ちなみに実際の授業は発音にこだわって、次の3点に重点を置いて指導をしています。
 一つ目、英語独特の発音にこだわる指導です。私が英語を好きになったきっかけは発音に自信をもてたことでした。なので発音ができると英語が好きになるのではないかな。英語をより身近に感じてもらえるかなと思い、発音にこだわった指導をしています。実際は出てくる単語のV、F、R、Pなど日本語にはない発音を児童が楽しめる程度にしつこく指導しています。
 二つ目、オールイングリッシュでの授業を進めています。児童の英語での発話を促せるかなと思い、オールイングリッシュで進めてはいるのですが、私の中ではやめたほうがいいという考えが強いです。(笑)実際の児童の反応は、「意味わからん。」「こうするんじゃない?」「とりあえず真似してみよう」といった感じです。成果として感じていること二つ。一つ目は感じたことをなんでも口にする児童が多いので、聞き取れた単語をなんとなく言ってみる。という姿が多くみられます。このときの児童の発音はいいなと感じます。二つ目は推測して、英語の情報だけでなんとかやってのける。そしてその時に大げさにほめると嬉しそうにするのでうれしいと感じているのではないかなと思います。しかし、教えたことが身についているかといわれると、身についていないと思います。日本語を使うメリットの方が大きいと強く感じています。そろそろやめようかな。みなさんはどう感じますか?
 三つ目は絵本や早口言葉のアクティビティーを取り入れて、リズムや強弱に力を入れています。BROWN BEARという本は子供がほとんど読めるようになりました。(音と絵だけを記憶して文字は何もわからない状態です。)リズムや強弱もつけて全員が読んでいます。とてもよい絵本でした。早口言葉は難易度が高くできる児童とできない児童がいて微妙かなと感じています。
 一体外国語活動は何をすればよいのか、どんな中学一年生がほしいのかみなさんの考えを知りたいです。

2016年3月16日水曜日

英語授業におけるアクティブラーニングとは

みなさんおひさしぶりです。早いものでもう1年が終わろうとしていますね。みなさんはどうこの1年をすごしましたか。自分の場合、ひたすら教材を作った1年だった気がします。来年度もそうなりそうですが、生徒を見る余裕が少しは持てればと思います。

今回はアクティブラーニングについて考えていることを書かせてもらおうと思います。

現在、アクティブラーニングが推進されています。大学入試が変わりつつある今、その前段階である高校教育において指導法を現在の講義型からアクティブラーニングへと変え、主体的な学習者を育成することが求められています。

 特に、英語教育の現場においては、文科省も「グローバル化に対応した英語教育改革実施計画について」という答申を発表し、積極的にグローバル教育や自ら課題を見つけ、その解決に向けて主体的に学ぼうとする学習者の育成が求められており、改革の時期を迎えているということができると思います。

 私の勤務している学校でも、アクティブラーニングの講習会があり、積極的に推進していくために様々な教科で様々な取り組みがなされています。以下にはアクティブラーニングについて私が考えることを書きます。

 私自身もアクティブラーニングを授業に取り入れようと現在様々な手段を使って学び、試行錯誤しています。今までアクティブラーニングについて様々な本を読みました。その中で特に印象に残っているのが『アクティブラーニング入門』という産業能率大学教授の小林昭文先生が書かれた本です。

 小林先生は高校の物理の先生として長年勤務され、その経験の中で自らあうてぃぶラーニング型の授業を作り出し、積極的に取り入れてこられています。その本を読んで分かったこととしては、アクティブラーニングにおいてはまず態度目標と内容目標を定める必要があるということです。態度目標とは、「しゃべる」「質問する」など、授業中の態度に関するもので、内容目標とは「用語を理解する」などの授業内容に関することです。まず、全員で共通の目標を確認することで授業の意図を生徒が理解できるようにし、態度目標を示すことで具体的に授業において何をすればよいのか生徒が気づくことができると思います。

 また、教師の説明は極力短めにし(小林先生の場合は15分)、生徒がお互いに教えあう・学びあう時間を確保することが必要です。このためにはICTの利用が欠かせません。パワーポイントのスライドは印刷して生徒に配布することで、板書をしないで、生徒はノートをとらないで授業に取り組めます。

 その後、問題演習の時間を取り、その間は生徒は「確認テストでチーム全員が満点を取る」という共通目標のもと、グループ内で教えあい、また、グループ内のみで解決しない場合には教室内を自由に立ち歩いてお互いに教えあって問題に取り組みます。この際に大切なことは、生徒の質問に教師が答えないということです。あくまでも自分たちで解決させるようにします。クラス内でその生徒の疑問を解決できる人がいないかを探すことを第一に考えるようにします。

 その後、確認テストを行い、相互採点を行って、間違えた生徒も自分で直してもう一度相手に見せて丸にしてもらうようにします。そうするとほとんどのチームが100点をとれるようになります。このことで達成感を味わわせ、モチベーションを高めることを意図しているそうです。

 確認テストの後はリフレクションカードを記入します。このことにより、生徒は授業の目標を再確認することができるようになるとともに、授業中の自分の行動を振り返り、次に向けた計画を立てることができます。

 私が読んだ本で説明されていたアクティブラーニングの形は大まかにいうと上記のとおりです。私は英語を教えていますので、この型を使って英語表現の授業を行うことにしました。具体的な授業の流れは以下の通りです。

 まず最初に私が文法の説明をします。オーラルイントロダクションで文法を導入したり、意味を確認した後は音読練習などを15~20分以内で終わらせるようにします。その後、教科書の予習してきた教科書の演習問題の中で分からなかった部分をペアで教えあいます。時間は10分程度です。私の授業では、座席を固定しており、基本的に生徒は学力差によって分けられたペアで学習することになります。ペアのうち、一人を英語の得意な生徒にしています。このことで学びあいが起こると考えるからです。その後、15分程度、自由にグループを作って「確認テストで全員が満点を取る」という目標のもと、お互い分からない部分を教えあいます。その後、答え合わせをし、多くの人が躓いていた問題を私が解説し、リフレクションカードを記入します。

 そのような授業を行ってきたのですが、最近、生徒にある変化が起き始めました。予習をしてこなくなったのです。授業の中ではお互いに予習をしてきて分からなかった問題を確認する時間をとっています。その時間があるから、その時間に自分で解けばいいと思う生徒が増え、授業に予習ゼロの状態で臨む生徒が一気に増えました。もちろんそのような生徒は教えあう時間を設けても自分のことで精いっぱいですから、周りと話し合うこともなく、ただ一人で分からないながら問題を解いています。もう少し授業時間があればこのスタイルでもいいでしょう。ですが、50分という短時間で、予習ゼロの状態では解き終わるだけで精いっぱいになります。私が与えている教えあいの時間内に全問解くのはよほど英語が得意な生徒でない限り不可能です。ですので、予習で一通り解いてきて、分からないところは空白にしておいて、授業内でその部分を補うことができるようにしています。だって、自分一人で解ける問題は理解しているということであり、もう一度解いてもほとんどの場合正解するのですから。ですが、生徒としては「授業始まってもすぐに答え合わせはしないし、予習していなくても指名されることはないから予習しなくてOK」という意識があるように思えます。予習をしていない生徒には答え合わせの時間に解答を配らないという方法で対策をしており、そのような生徒は減少傾向にあるのですが、やはり予習していない生徒は予習していないままです。

 次に、解説の時間が必要な場合がある気がしています。お互いに教えあう時間中に生徒は私に多くの質問をしてきます。私はそのたびに「他の人で分かる人は?」と聞いたり、「他のグループに行ってもいいですよ。」と声掛けをしたりしています。ですが、ほかのグループに行っても解決しない場合もあります。この場合も同じようにもう少し時間をとることができれば「こうでもない、ああでもない」と生徒がお互い話し合いながら思考を深めて正解にたどり着くことができるでしょう。ですが、短時間では生徒の疑問が解決しないまま終わることが多々あります。その場合、上位層の生徒が「先生は聞いても教えてくれないし、授業内で他の人に聞いても分からないし、どうしようもない」と考え始め、上位層の生徒のモチベーション低下につながりかねません。

また、「他のグループに聞きに行ってもいいですよ。」と言っても他のグループに聞きに行くぐらいなら自分で考えた方がましと自分で悩み続けて答えにたどり着けない生徒もいます。

 そのようなことを考えると、やはり解説の時間を多く設け、多くの生徒がつまずいている問題を私が説明し、授業内において疑問がすべて解決できるような授業設計にした方がよい気もします。教えあう時間を最大限にとってもっと話し合わせれば解決するとは思いますが、私にとってはなかなか難しいのが現状です。

 また、現在アクティブラーニングの手法に関する書籍は多く発売されていますが、実際に行ってみて感じたこととしては、手法以前にアクティブラーニングが成立するための土台作りが不可欠であるということです。いくら話し合うように指導しても、クラス内の人間関係が良好でなかったり、ペア学習やグループ学習に慣れていない、あるいは抵抗のあるクラスではアクティブラーニングは成功しません。まずはお互いの信頼関係を築き上げることができるような指導、安心して発言できる空気づくり、生徒各自が認め合おうとすることができる環境づくりを行う必要があると実感しました。

 目標を明確にし、生徒とともに確認することも大切です。特に態度目標は大切になります。私の授業では「説明する」「相手の話をしっかり聞く」「少しでもわからないところは聞く」「自由に立ち歩く」などの態度目標を設け、教えあいの時間の前に必ず確認するとともに、リフレクションカードにも記入するようにし、常に意識できるようにしています。ですが、グループ学習の際、お互いに好きな相手とグループを組んでよいこととしており、自由に立ち歩いてよいこととしていることが関係しているのか、グループ内で英語と全く関係ない話をずっとして、問題を全く解かずに答え合わせの時間に入る生徒が増えてきました。予習はしていないことが多いです。そのような生徒に対しては「あと○〇分ですが、全員万点取れますか。」という声かけや「しっかり話し合いできていますか。態度目標は達成できていますか。」と声掛けをしているのですが、やはり態度はそのままのことが多いです。このような現状をどのように解決するかが現在の課題でもあります。グループを固定してしまうという方法もありますが、やはり安心感を生むため、質問しやすい環境を作るためには好きな人とグループを作ったほうが良いようにも思えます。ですが、必要に応じて今後、グループ編成の操作も視野に入れていきたいと考えています。

 また、心配事の一つとして、「インテイクの時間を短くしてよいのか」ということもあります。英語は言語を習得する教科であるため、教師の説明を聞いて単に知識をインプットするだけでなく、インプットした知識を使って何度も何度も繰り返し練習することで自分の中に取り込んでいくインテイクの時間が必要です。その時間がないと使えるレベルまで上達することができず、英語力が身につかないと私は考えています。今の私の授業スタイルだと、説明して音読を数回する時間はあるのですが、練習の時間が欠けているように思えます。文法は例文の中で覚えてこそライティングやスピーキングで使おうと思った際に使えるものです。そのためには例文ごと暗記する必要があります。そのためには例文を何度も繰り返し音読する必要があります。教科書にCDが付いているなら、リスニング→意味の確認→リピーティング練習→オーバーラッピング→シャドーイング→必要に応じて速音読という流れで何度も読ませるのが効果的でしょう。また、そのあとには学習した型を使って単語を入れ替えたりして自分なりの例文を作って本当に覚えた例文を自分のものとして使えるかを確認したり、パターンプラクティスをしたりする時間が必要だと考えます。と考えると、私の今の授業スタイルではこのインテイクのための時間が圧倒的に不足していることになります。

 お互いに生徒同士が教えあい・学びあう時間をできる限り長く確保する必要がある。その一方で、インテイクの時間もしっかりと取らないと学習内容の定着は難しい。この両者のバランスをどのようにとるか。ここが現在最も悩んでいるポイントであり、今後の課題になる部分だと思います。

    英語は実技教科に近いとよく言われます。完全に座って机だけで勉強する科目でもないということもよく言われています。そのような英語科の教科の特徴を考えると、英語の授業においては「どこでアクティブラーニングを取り入れるか」が大切になるように思えます。問題演習だけではおそらく定着しないでしょう。例文を暗唱するという過程をアクティブラーニングと位置付け、ペアで協力して例文を暗唱したりオリジナルの文を作ったりさせるのも1つの方法だと思います。

 この記事では、私なりのアクティブラーニング実践と悩みを書かせていただきました。ネガティブな内容や少し工夫すれば解決するような内容も多いかもしれません。ですが、基本的に私は生徒同士がお互いに学びあってこそ真の学びが起こるものであり、そちらの方が記憶に残りやすいだけでなく、もっと幅広い視野で考えるとそのことがコミュニケーション能力や対人関係形成能力、さらには生きる力にもつながると考えており、積極的にアクティブラーニングを取り入れていきたいと思っています。これからも様々な本を読みながら、実践を通して自分なりにアクティブラーニングというものを考え、授業に取り入れていきたいと思います。

2015年7月27日月曜日

忙しいから本を読む暇がない、、じゃなくて本を読まないから忙しんだ!!!


みなさんお久しぶりです。僕です!Tsuchiiです!

 

怒涛の1学期が終わりましたね。 1学期を終えてみんなそれぞれ課題ができたのではないかと思います。(少なくとも僕は山積みです笑)

まだまだ自分が無知なことを痛感した学期でした。1学期を通じて感じたことは、研究授業などで見てきた英語の指導法、授業デザインなどはもちろん大切なことではあるがその“裏側”、つまり普段の授業中の生徒指導、しつけ、学習規律などが非常に重要であると感じました。提出物はどのように出させるのか、家庭学習は何をさせるのか、忘れ物にはどのように対応するべきなのか、私語が多い生徒にどのように対応していくのか、、これらの指導は研究授業では見ることができません。自分自身、実際に教員になってはじめてこれらの課題が見えてきました。

 大学や研究授業で学んできた英語指導法などが苗であるとすると、上記のような授業規律は土壌です。土壌がしっかりしていなければいくら苗を植えても芽は出ません。いくら楽しくて力のつく活動を知っていても基本となる土壌がなければ生徒の力にはならないなと感じました。

今回は授業の“土壌作り”に参考になる本をまとめてみました。この投稿を読んで1冊でも目を通してもらえるときっと2学期以降の授業が変わるのではないかと思います。「忙しいから本を読む暇がない、、じゃなくて本を読まないから忙しんだ!」と先生にいわれました笑

最初におすすめするのがこれです!

QA英語授業に悩んだら読む本』大塚謙二 学陽書房

 



この本は最近発売されたばかりです!授業中の私語への対応、忘れ物への対応、提出物の管理など、教員になりたての自分には知りたいと思っていた情報ばかりでした。この本は教員誰もが持つであろう疑問や課題をQA方式で答えています。そのため非常に読みやすく、時間がなければ自分が知りたい項目を読むだけでも非常に参考になります。もちろん指導法についても詳しく書かれています。また、なにがおすすめかというと非常に具体的に書かれているため、すぐにでも出来ると思えることです。よく本や研究授業を見るとすごいけど自分には無理だと思ってしまうこともあると思います。しかしこの本にはほんのちょっとした工夫がたくさん書かれているため、すぐに授業に活かすことができると思います。

 

次に紹介するのがこれです!

『生徒を動かすマネジメント満載! 英語授業ルール&活動アイデア35』

胡子 美由紀 明治図書



 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
みなさんご存知の人も多いと思います!学習規律と教師の持つべき意識、また楽しくて力の付く活動が数多く紹介されています。この本を読んだ人もたくさんいると思いますがあえてここで紹介させてもらったのは、この本を読み直して欲しいと思ったからです!!
僕自身、教員になる前に準備として読んだのですが、今思えばこの本の10分の1も理解していなかったように思います。というのも教員になり、教壇に立ち実際に授業を行ってはじめて、胡子先生がこだわられている規律、ルールの意味が分かったからです。僕も本を読んで知識としては知っていても、実際に自分が体験し実感してはじめて、なぜ胡子先生はこれらのルールを大事にされているかがわかりました。そして実感したからこそ一層この本に載っている授業作りのアイデアを大切にしていこうと思いました。1学期を経験したみんなもぜひもう一度読んでみてください!きっと新しい発見があると思います。

 

最後に紹介するのがこの本です!

『ヒューマンな英語授業がしたい!―かかわる、つながるコミュニケーション活動をデザインする』三浦孝,池岡慎,中嶋洋一 研究社


この本は英語の授業を通じていかに人を育てるのか、心を育てるかという視点に立って書かれています。現場に立ってみると、試験範囲まですすめなければ、、単語を覚えさせなければ、、作文をかかせなければ、、など授業の進度や英語の技能面ばかりに目が行きがちです。しかし本当に生徒にとって意味のある英語の授業とは何なのか、、非常に考えさせられる本でした。技能ばかりに目を向けてしまうと塾も学校もおなじになってしまう。学校で英語を教える意義を改めて考えました。まだ読んだことがない人にぜひ読んでもらいたい本です。自分の授業観が変わると思います!!

 

 

 

 

以上が今回おすすめしたかった本です。まだまだ紹介したい本がありますが,

めんどく書面の都合上また次回紹介させていただきたいと思います!!!

拙い文章ですいません、最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

 
 
 
 
 

2015年5月28日木曜日

多感覚を用いたシンセティックフォニックスと特別支援教育

お久しぶりです。M1かめきちです。
昨日、3年生の授業の一環?として講演会が行われました。
もともとの受講者は100人超ですが、さらに多くの4年生、院生、先生方が押し寄せ、席が足りなくなるほどでした。
この授業でTAを務めるのは、同じくM1OTNです。スーツを着て機材の操作を補助するその姿は、少なくとも准教授ですね…。

講師の山下桂世子先生は、イギリスで英語をL1としない子どもたちに英語教育及び特別支援教育をされています。また、日本では非常に稀な「ジョリーフォニックス」の専門トレーナーでもあります。
講演を通して身体全体を使ったり、表情豊かに話したり、こちらに絶えず小さなタスクを出し続けたり。聞き手が引きこまれてしまう話し方にもかなり工夫をされているように感じました。

では、以下の4点について話します。
①なぜ、英語はややこしいのか?
②全英の小学校で成果を上げている、「シンセティックフォニックス」とは?
③多感覚にアプローチする学習方法のメリット
④指導者としての心得

①なぜ、英語はややこしいのか?
いきなりですが、問題です。
sprifferton
cloupturing
上記の2つの単語、何と発音するかわかりますか?
これらは実在しない単語ですが、それでも答えの見当はつくと思います。
では、なぜ綴りや発音が想像できてしまうのでしょうか?
それは、今までの学習経験から、なんとなくでも法則を覚えているから。つまり多量の英語に触れてきたということが前提条件としてあるわけです。
では、文字と音声の法則を初めて習う時は?

アルファベットは26文字ですが、発音パターンは約42通り(地域差あり)だそうです。
さらに一緒に組み合わせる文字などによってもパターンは大きく変わってくる。
ラテン語由来、フランス語由来の単語にもそれぞれ綴りと音声のパターンがあり……
パターンが多すぎるだけでなく、見た目通り発音するとは限りません。
なので、英語の綴りと発音は「ややこしい」のです。。

②全英の小学校で成果を上げている、「シンセティックフォニックス」とは?
山下先生の専門である「ジョリーフォニックス」(以下JPと言わせていただきます…)とは、「シンセティックフォニックス」を取り入れた指導法です。では、「シンセティックフォニックス」とはなんでしょうか。

例えば、”cat”という単語を修得する場合、
”c”/k/と発音します。”a”/a/と発音します。”t”/t/と発音します。」というように、まずは単語を最小単位に分解して練習します。ここでは文字の名前と音をセットで教えますが、あくまで優先するのは音の方です。
次に今教わった3音をつなげて発音してみる。もっとスムーズに言ってみる。ディクテーションしてみる。というように、分解した要素を最終的に統合する(synthesize)ことで語を修得する学習法です。

このメリットは、初見の単語であろうと、英語学習経験がなかろうと発音できてしまうこと。2007年から全英の小学校で採用されており、はっきりとその成果が出たそうです。

③多感覚にアプローチする学習方法のメリット
JPのもう一つの大きな特徴として、あらゆる感覚にアプローチした指導法が挙げられています。

視覚で覚えるのが得意な子どももいれば、聴覚から覚える子ども、身体を動かしながら覚える子どももいる。このことは、特にEdinburghで一緒に留学した皆さんは知っていると思います。例えばテストでスペルが思い出せなかったとしても、その時聞いた歌や動きを思い出すことで文字情報が想起されるということも少なくないそうです。

では、具体的にどのような指導をすればよいのか?昨日教わった実践に基づいて説明します。

例えば”s”の発音を修得する場合。JPでは”big book”という大きな絵本のような教科書を使っていました。”s”のみでも見開きでページが割かれています。そこには赤と黒の大蛇(snake)、男の子とその飼い犬(どちらも”s”で始まる名前)の絵が載っており、大蛇は彼らを/s/の音で威嚇していました。これは視覚に訴える情報ですね。

また各ページには歌がついており、その音をしっかりと練習できるようになっています。これによりいつの間にか言える・聞けるようになってしまうのです。
さらにbig bookのすごいところは、各ページにアルファベットが彫られ、書き順に沿って溝がついていることです…!今回私たちは空中に大きくアルファベットを書くことで練習しましたが、それでも実際に手を動かして覚えるので印象に残りやすいです。

④指導者としての心得
ある海外のニュースで、JPを取り入れた授業実践の様子が挙げられていました。その小学校はなんと2年間で4回校長が替わったという問題の多い公立校だったそうです…
しかしJPを実践すると問題行動がめっきり減ったそうです。それは、JPで学習することで英語がわかるようになり、授業に集中できるようになったから。わかる授業を展開すると、子どもが学校に行きたくなる。自ら予習などをするようになる。大人を信用してくれる。学校が安心できる場になる。授業づくりがいかに大切か、改めて考えさせられました。

特別支援教育の観点からも、次のお言葉を頂きました。
子どもが「できなく」なってしまうのは、子ども自身が悪いわけではありません。個々の学び方が違うということを理解しているか?その子に合った学び方を提供しているか?それを怠った時点で、責任があるのは教師なのです。

特別支援とは言いますが、それはクラスの全員に必要なもの。一人ひとり得意なこと、研ぎ澄まされた感覚は異なります。だから多感覚を刺激する授業は大事なんです。これも特別支援教育の一つであることを覚えておきましょう!ということでした。

国や校種は違いますが、参考になる部分はかなりあるのではないかと思います。
アルバイト先の塾はみんなテスト期間で悲鳴を上げていますが、作る側、採点する側となったみなさんもとても大変だろうなあと思います…

暑くなってきたので、倒れないように気を付けてください(>_<)

2015年5月17日日曜日

本の紹介「教えて考えさせる授業」を創る

初めての投稿は書評です。のんです!!
 今日紹介する本は 「教えて考えさせる授業」を創る 著者 市川伸一 図書文化2008 

 興味のある方はどうぞ。私が働いている地区ではこの「教えて考えさせる授業」をすることが基本的な方針となっています。ざっくりと内容を説明します。この本では学習課程を大きく2つに分けており、一つは知識を知る。二つ目は得た知識を活用する。この2つが有機的にかかわりあって学習になる。ということが書かれています。英語の授業ではないのですが私なりに考えた具体例を紹介したいと思います。

 算数でいうと、「足し算のひっ算の答えを確かめる」授業を今度します。そこで次のように学習課程を二つ設定しました。

○知識の受容・知る段階
 まず、答えの確かめる手段として次のことを教えます。筆算の足す数と足される数を変えてもこたえは一緒(加法の交換法則)であるから筆算のたしかめはこの方法を使うということを教えます。これは気づかせるのではなく、工夫はするものの私が情報を提供し教えます。

○得た知識を使う・発展させる段階
 次に、この得た知識「加法の交換法則を使って答えを確かめることができる。」をつかって児童が事前にといたプリントの最初の問題をペアで話し合い、その後全体で確かめます。これは理解確認活動にあたります。
 最後に理解深化活動として、私が用意した問題を解きます。この問題は生徒のつまづきそうな点、10の位と1の位を間違えて足してしまった答えを書いたひっ算を使います。ここでは理解を深めるため、一人で考える時間を設け、その後話合いを取り入れたいと思っています。

筆者は学習課程を知識と出会う段階と知識を自分の中に落とし込む段階とに分けています。これは算数だけではなく、英語にもいえると思っています。英語の現場を知らないのでまったくずれていたらごめん!!

たとえば、現在完了 Have 過去分詞 を習う中学生で考えてみますと、

○知識の受容・知る段階
 ここで得る知識とは 現在完了とは過去行った出来事が今にも影響を与える。ということを想定しています。
 教科書を読みます。教科書の現在完了の文を教えます。
 ここでは教科書が今、手元にないので私が勝手に想定します(笑)。たとえば、I have had lunch.という英文を与えます。意味も教えます。ノートにも取らせます。おそらく塾で知っている子もいるでしょう。意味はおひるごはんを食べたからまだおなか減ってないよ。という感じでもいいでしょうか?こういう感じで教えるのかな?笑 
 教えるときは絵でも、先生のジェスチャーでもなんでもとにかく、生徒がイメージしやすいように教える工夫をすることが大事です。でもこのままでは授業は面白くないでしょう。

○得た知識を使う・発展させる段階
 まずは使ってみることが英語では大事です。場面を想像して言いましょう。(おなかをおさえるなり動くことも理解する大事なことかも)教科書にある文法の問題を同じように、言ってみたり、日本語で訳してみたりします。そのあとペアで話し合いましょう。これは理解確認活動にあたります。
 次が理解深化活動です。ここでは先生が問題を用意します。すこしトリッキーな問題です。 
I overslept. と I have overslept. という文の違いを考えるのはどうでしょうか。なんなら日本語訳もつけましょう。どちらも寝坊したです。でも違います。それを生徒にかんがえさせるのはどうでしょうか。そのあと、時間があればいろんな例文を生徒に作ってもらいましょう。先生は一生懸命生徒の表現したい気持ちをサポートできるように単語を教えたり、机間指導をします。体をつけて表現をさせてみてもいいでしょう。

本当に簡単ですが、こんな感じで授業できるのかなと考えて見ました。生徒の実態も踏まえれていないし、50分では無理だよ。と思う方もいるでしょう。現場の経験がないのでみなさんのほうがもっと現実的で面白い授業を考えられると思います(笑)その船渡しになれたら最高です!

 この市川さんは話し合い活動を大事にされている気がしました。本の中で自分の言葉を通して試行錯誤することで理解が深まるとおっしゃっていた気がします(笑)現場の雰囲気がわからないのですが生徒が夢中に勉強してくれるほどうれしいことはないですね!!
 あと、最初に知識を得る段階と次に知識を発展させる段階とを分けることがまだ難しいです!!これができるようになったら少しは成長するのかなと思っています。駄文でしたが、失礼します!

下記リンクには詳しい書評があります。読みにくいですが、興味のある方は是非どうぞ!
http://shinmai2015.blogspot.jp/

追記
 小学校では具体的な操作を大事にします。国語だったら体を動かしながら音読します。算数だったらブロックやおもちゃの時計、数え棒などを使いながら計算をします。英語でも一緒じゃないでしょうか。英語は道具です。使わないと使い方はわからないのではないでしょうか。それは中学生だろうが高校生であろうが大切なことだと最近思うようになりました。型にはまった授業をするように言われる先生が多いのではないでしょうか?型にはまった授業では英語は道具ではありません。英語は問題として扱われていた気がします。わたしは膨大な量の問題がある英語がもとは好きじゃなかった!(笑)若いんだから型を壊していこう!初任研で自分の考えとは違うと思ったら声を上げることが私たち新任の仕事だとおっしゃっていました!!英語を使う、使える楽しさを体験させてあげよう!みんな頑張ろう!!

2015年4月26日日曜日

大学では学べない、「経験」があるからこそできること

教員になって1ヶ月が過ぎようとしています。みんな、元気にやってますか。自分の持ち味を出せてますか。慣れない環境ながらも、生徒のためにベストを尽くしていることを願ってます!

さて、初任者研修も始まり、先輩の先生の英語の授業を見学させてもらう機会がありました。正直なところ、英語の授業に関しては、私たちが大学の授業や実習で習ったことを活かしたら教職歴が長い先生にも勝てる部分はあると感じています。(笑)

しかし、授業や学活で生徒の前で話す際に、これは他の先生に敵わないなぁと、この1ヶ
月でひしひしと感じることがあります。

それは、生徒の「おとし方」です。具体的には、大事なこと、やってはいけないことを生徒に伝える際に話す、生徒を納得させる話や、生徒の心に響くようなエピソードのことです。

私には引き出しが少なくて、大事な理由や、やってはいけない理由の部分で薄っぺらい話や、いまいち生徒にとって腑に落ちない話しかできません。

時に難しく考えすぎていることもあります。
例えば、「なぜ英語を勉強するの?」という問い。今まで私たちは行事や教採の勉強を通して様々な考えを出してきました。でもその中で生徒の心の中で「すとん」おちる回答は何でしょうか。(この場合、その質問をした生徒が、英語を苦手だと思っているという回答以外でお願いします。)

例えば、「ALTの先生と話したらその国のこととか分かって世界観が広がるよね、Helloって言うところから始まるんだよ」とか。すいません、あまり良い例ではないかもしれませんが、とりあえず、シンプルに、原点となるようなことが望ましいと思います。
なぜいじめをしてはいけないのか、なぜ命が大切なのか、生徒の聞かれたときに生徒が納
得するシンプルな返事をしたいものですね。

そこで、職場の先生に教えてもらった小ネタを紹介したいと思います。それはゴルゴ松本さんの「深イイ漢字」です。漢字の成り立ちをもとにした名言で、例えば、「夢の実現」について伝えたい時に、

『「吐く」という漢字はプラスとマイナスと書く。これはポジティブなこともネガティブなことも言って良いってこと。弱音を吐いても良いってこと。でも成功する人は、ネガティブなことはだんだん言わずに、自分の夢だけを言っていく。マイナスのことを言わなくなる。マイナスを吐くという漢字からとったら「叶う」になる。』

というものです。これらの漢字をもとにしたエピソードは、私たちでも納得できるし、きっと生徒の心に響くのではないでしょうか。

みんなの引き出しを増やせたらという目的で以下にゴルゴさんの動画を紹介します。もし時間があったら見てみて下さい。

その他、年度始めに生徒の前で自己紹介をするときに、ある先生が言っていた言葉を紹介します(個人的に良いなと思ったものです。)
「(2年生に向かって)サンドイッチの味は中身で決まりますよね。みんなは2年生になって、後輩ができ、先輩もいて、学校では真ん中の立場です。○○学校の味、良さを決めるのはみんなですよ。この1年、一緒に~~」
という感じです。年度始め、生徒の前で何をしゃべったら良いか分からなかったのでシェアします。




生徒の前で話せそうな小ネタや引き出しも増やせるので英語教育と直接関係はないけどこんな投稿もありかなと思いました。拙い文章で失礼しました。みんな、とりあえず、健康第一だよ!!

のだめ